お位牌と一言で言っても、お葬式の際にお飾りをするのは基本的には「白木位牌」です。
白木の位牌は、その後「本位牌」に替え、後に仏壇へと祀ります。
その理由は、亡くなってから四十九日間は荒御霊といい、まだ魂がさまよっている状態ですが四十九日の旅をし成仏をすることで魂が安んじられた後に本位牌へと魂を移すと言われております。
※浄土真宗などの宗派では、法名軸という掛け軸を使用する場合や位牌を用いない宗派も御座います。
位牌を購入した方が良いのか悩んでいる、というご相談をされることがよくあります。
お位牌は、故人の冥福を祈り、感謝を伝えるものでもございます。
また、故人様に手を合わせ、供養をする大切な場所をつくるためでもございます。
位牌を買おうか悩んでいるということは、故人を偲ぶからこそ故のことかと思いますので買われた方がよろしいかと思います。
日本書紀には、諸國(くにぐに)の家毎に佛舎を作り、即ち佛像と経とを置きて礼拝供養せよという天武天皇の勅命が記載されていますが、位牌に関しては特に書かれておりませんでした。
一般的に位牌は、江戸時代に普及したものとされており仏教の普及がされた際に位牌も広まったというわけでは御座いません。
ですが、日本独自の文化として位牌とは「亡くなられた人はいつも見守ってくれている」と死者は存在していると考えるところから、故人と心を通わせるために位牌が出来たと考えられます。
非常に素敵な文化が日本独自の文化としてあるといえます。